【第2777例会】お月見例会(親睦委員会)(2022年9月8日例会)

会長時間

『ロータリアンとして』
 本日は11名のゲストのご参加を頂き、月見例会を開催できます事、大変嬉しく思います。心より歓迎申し上げます。今日は「ロータリアンとして」という題で話をしたいと思います。難しい話は致しません、どうぞ肩の力を抜いてリラックスしてお聴き下さい。
 ロータリアンとして、これはやめた方が良い、なぜか見苦しいという事があるものです。理由はわかりませんが、とにかく見ている方が恥ずかしくなってしまう、そんな行為をいくつかあげてみたいと思います。尚、これは会員個人を特定して申している訳ではありませんので、どうか悪しからずご容赦下さい。
① カレーライスを食べる前に、スプーンをコップの水につける人。当人にとっては完全に習慣化されていて、にこやかに談笑しながら、実に何気ない自然な動作でスプーンをさっとコップにつけます。これなど理由はわかりませんが、見ていて恥ずかしくなります。
② 割り箸をぴんと割ってから、2本の箸を両手に1本ずつ持って、しゃっしゃっと研ぎ合わせる人。別に割り箸の棘が唇に刺さったという痛い経験があるわけでもなく、要するに小さいころから親がそうしていたのを見よう見まねで覚えてしまったのでしょう。これも見ていて恥ずかしくなります。
③ 飲み屋で空になった徳利を袴の中で倒す人。これも習慣づくと高級料亭でもやらないと気が済まなくなってしまいます。これはうちのクラブでは厳しく躾けられているので大丈夫かと思います。
④ 電車で座席につくと靴を脱ぐ人。これは確かに気持ちいい、特に新幹線では長時間に及ぶので、解放感もあり疲れもとれます。しかし、これも主観的な事ですが、私のダンディズムに反し見ていて恥ずかしくなります。向かいの席が空いているからと足を伸ばして座席の上に乗せるなど言語道断です。
⑤ 新幹線の車内でワゴンサービスの女性に対してぞんざいな言葉を使う人。これは結構よく見かけます。ネクタイをした高齢の紳士でもぞんざいな言葉使いをする人がいます。誰に対しても紳士的な言葉を使いたいものです。
 以上、日頃ついついやってしまいそうな、見ていて恥ずかしい行為をあげてみました。ロータリアンとして、恥ずかしくない紳士的な言葉、生活習慣を身につけましょう。

連続100%出席 竹中会員

 

会員卓話  ロータリーの話 小早川ロータリー情報(研修)副委員長

 皆さん今晩は、小早川と申します。
 武島さんから今晩のお月見例会はオープン例会というか、お客さんが10人余り来られます、ついてはロータリーの話をしてくださいと言われました。なんで私なのかと思いましたが、今年度私はロータリー情報委員会の委員となっていることや、年を取っていることもあって私に声がかかったのかと思って引き受けました。
 さて、なにを話せば良いのか、ロータリアンにロータリーとはと聞きますと十人十色の答えがかえってきます。
 そこで本日は、私の思っているロータリーをかいつまんで話させていただくことにしました。

 私は現在歯科医として多少仕事はしておりますが、歯科医院を開業してはおりません。私が35歳で東広島青年会議所、東広島JCの会員であった時、西条ロータリークラブの入会のおさそいを受けました。当時は歯科医院を開業しておりましたので、両方は大変忙しそうで、どうしようかと悩み、先輩の歯科の先生がJCとロータリーとに所属しておられたので聞いてみました。小早川さん、ロータリーは入れてくださいと言って頼んで入るものではなくて、入会しませんかとお誘いを受けて入るものなので、せっかく誘ってもらったのだから入ったらと言われました。そうかと思って入会しました。実は私の父も西条ロータリークラブの会員でしたがその頃はもう亡くなっていました。
 その父も歯科医でしたが、従業員の女の人がある時私に「JCはロータリーの青年部みたいなものでしょう」と言われたことがあります。「ええまあそんなもんです」ぐらいは言ったと思います。まるっきり違ったことを言ってるとは思いませんでした。
 JCは18歳から40歳までといわれていたと思いますがロータリーには定年がありません。又、JCは友情、奉仕、修練がテーマと言われ、今でもあると思いますがLD道場と言って修練を目的にしたプログラムがあり、若いこともあって人間形成にウエイトが高かったと思います。
 でも西条ロータリークラブの先輩の中には、ロータリーは親睦も大事だが道場でもあるといわれる方もありました。すると週に一回昼ご飯を食べに集まるのがロータリーではないのかと思ったりもしました。
 インターネットでJCI(Junior Chamber International;国際青年会議所)をみてみますと、今から107年前の1915年に創立され、創始者は Henry Giessenbier ヘンリージーセンビアと発音するのかよくわかりませんがそういう人で、アメリカミズーリ州 St.Louis が発祥地とあり、現在約100ヶ国にあり、NGOと説明されていました。
 青年会議所メンバーは若いこともあって、ハデハデしいことをする面があります。広島市のフラワーフェスティバルを始めたのも広島JCです。東広島JCでは、今の酒まつりの前にありましたみんなの祭りにかかわっていました。また、みどりの少年団の結成と継続に深くかかわっています。もともと全国的に行われていた植樹祭がこの地域で開催されることになり、そのセレモニーの中にみどりの少年団が必要だということになったようです。それで広島県の農林関係の人、東広島市の農林関係の人、いわゆるお役所の人と民間団体NGOである東広島JCとが協力してみどりの少年団を結成しました。
 これはJCの極め付きだと思ったことがあります。私がJCのメンバーだったころのことです。ロムと言ったと思いますが、広島県単位のある委員会で、三原あたりから広島方面に向けていかだを組んで海を漕いでいくというプロジェクトを実行したということです。なんとも若い活力でした。
 しかしロータリーでも派手な話があります。ごく最近のことです、広島県の庄原RCは芸備線にカープ号を走らす会を作って、赤いカープ号を実現しています。
 さて、ロータリークラブは1905年ポール・ハリスという弁護士さんが中心となってアメリカ シカゴで4名の会員をもって創立されています。「仕事でつながる同志、友人になろう」という気持ちをお持ちだったようです。従ってJCはロータリーとは別の組織ということになります。
 1905年といいますと、日露戦争の時代です。日本は富国強兵、挙国一致といった状態だったので、クラブなどといった発想はなかったと思います。
 当時のアメリカでは、クラブといわれるものがたくさんあったようで、その中の一つ、ロータリークラブは、職業を異にする人をその業界から一人選ぶ、だいたい毎週一回会合をもつ、会合場所はそれぞれの職場で持ち回りとするといったことがきまったようです。会合する場所がぐるぐる回るということでロータリークラブという名前になったそうです。そして、親しく交際するためには政治や宗教の信条を他人にせまることはしない、人種、国籍、身分の差別はしない、役員の任期は1年で交代するなどが決まったようです。
 これらの中の一つ身分の差別はしないについてはこんな話を聞いたことがあります。
 比較的最近の話です。日本人のある人が北欧のある国、スウェーデンだったかデンマークだったかのある国のロータリークラブにメークアップのため出席されました。たまたま同じテーブルに座っておられたある人に、失礼ですがあなたのお仕事は何ですかと話しかけたそうです。するとその人はキングと答えたそうです。それでその人は冗談で返すのかと笑って返事をされたようです。しかし気になって後で他の人に「あの人は自分の職業はキングだといわれましたが本当でしょうか」と聞いてみたところ、「本当にキングです」といわれたのでビックリしたと体験談を話されたそうです。
 日本でも身近な例ですが、地方のクラブでは会社の支店長さんがその地方の一人のロータリアンとしてメンバーになりますが、その人が大都会のロータリークラブに行くとその会社のトップの人と同じテーブルに同じロータリアンとして座るとなんともやりにくいとか。
 又、あるクラブで同じロータリアンだからお互いを君づけで呼ぼうと決まったそうです。40代の入会まじかの人が70代、80代に何々君というのはなかなかできそうにないとか。
 又、人種、国籍ですが、かつて西条ロータリークラブにはウオルソンさんと言ってルーテル教会のアメリカ人の牧師さんがメンバーでおられたことがあると聞いています。
 話を創設時のシカゴロータリークラブにもどします。
 当初は限定会員制でそれぞれの会社がうまくいくようにお互い連携した社交クラブだったようです。いわば内々の自己中心的な相互扶助グループのようでもありました。
 1906年のことです。弁護士のドナルド・カーターという人に入会の勧誘をしたところ「このクラブは独善性が強くこんなクラブは長続きしない」と指摘され、これを聞いたポール・ハリスは、「我々のクラブの親睦のエネルギーを世の為、人の為に放流しよう」と皆に話しかけ社会に受け入れられるクラブにするという方向も持つようになりました。
 その結果、1909年シカゴ市内に公衆便所を設置するということにつながりました。
 そして、1908年アーサー・フレディック・シェルドンという人が入会し、「他人から自分がしてもらいたいことを他人にしなさい」そうすれば「他人に奉仕することが自分の利益につながる」ということ。すなわち自己の職業を通じて奉仕するという概念を話されました。
 以後これは職業奉仕ということになり、今でもロータリーでよくいわれます。
 現在、社会で言われている顧客満足度を高めて企業の継続につなげるということと一致します。
 さて、現実にはどうだったか、その一端を表している話があります。
 1908年にシカゴロータリークラブに入会した人にチェスター・ペリーという人がおられます。この人は、32年間も国際ロータリーの事務総長をされた方ですが、そのペリーさんが、1955年のある会合で次のように述べられています。
 「初期のロータリアンたちがみんな天使のようであったかというとそうではありません。是正すべき点がいくつかありました。とにかく品物の質も仕事ぶりも最高とはいえず、仲間のロータリアンでさえもその顧客となるのを尻込みするような会員もいたのです」といわれたそうです。
 人と人とが集まるクラブ内部では色々あったかと思われます。この点について創設者のポール・ハリスという人は「寛容、慈愛、忍耐が大切です」と言っておられます。
 それでもロータリーはシカゴから全米へ、カナダへ、英国へと国際化していき、RI(Rotary International)、すなわち国際ロータリーとなりました。ちなみに、日本では1920年(大正9年)に東京ロータリークラブが発足しています。
 1917年6人目のRI会長であったアーチ・クランフという人が「ロータリーが基金を作り、世界規模で慈善、教育、社会奉仕の分野でなにか良いことをしよう」と提案しました。これが後にロータリー財団となり、ロータリーから枝分かれしていきました。現在、ロータリーとロータリー財団は車の両輪となり、それぞれがプログラムを持って活動しています。
 ロータリー財団の最初のプログラムは、1947年ロータリー国際親善奨学生の誕生ということで開始されました。現在このロータリー財団で最も大きいプロジェクトは国連のWHOなどと協力してこの地球上からポリオ(小児麻痺)を無くしようと活動しているものです。
 各クラブの単位でできる福祉活動、社会奉仕活動には、地区補助金やグローバル補助金というプログラムもあります。西条ロータリークラブでは現在タイのチェンマイの北部で家庭崩壊した児童の為の施設に支援を行っていますが、その事業を含め、いくつかのプロジェクトに地区補助金を使わせてもらったことがあります。
 一方、ロータリーにもプログラムがあります。青少年指導者養成プログラム、通称ライラというものです。中学生、高校生の活動を支援するインターアクトクラブ。大学生や青年社会人の活動を支援するローターアクトクラブ。
日本と海外の高校生が他国に一定期間住んで交流する青少年交換などがあります。
 勿論これらのプログラムとは関係なく各クラブはそれぞれ独自にプログラムを行っています。西条ロータリークラブでも中学生の英語暗唱大会の支援、中学校訪問による出前授業、外国人留学生への奨学金制度などを独自に行っています。
 ここでライオンズクラブのことを少し話させてください。私はライオンズクラブに入会したことはありませんので見聞きしたことを話します。
 1917年、国際ロータリー第6代会長アーチ・クランフさんが「世界で良いことをしよう」と会員に呼びかけた同じ年、同じアメリカでメルビン・ジョーンズという人が、個々にあった実業家のクラブをまとめて、人類奉仕に尽くす強大なクラブを作ろうとライオンズクラブを創設しました。Liberty,Intelligence,Our Nation’s Safety の頭文字をとってライオンズとしました。自由を守り、知性を重んじ、国家の安全を図るという意味です。
 このメルビン・ジョーンズという人はロータリークラブの会員でした。当時ロータリーでは、職業上の貢献によって社会をよくしようとする職業奉仕に重きを置くべきだとする人々と、実際に施設や学校を建てるといった社会奉仕的なことに主眼を置く人々とが論争するようになり、そんな中で退会されました。モットーは We Serve 我々は奉仕するというもので、自己の職業を通じて社会に奉仕するというよりもみんなで団結して奉仕するということに重きを置かれているようです。
 特にヘレンケラーという人が1928年の国際大会で「盲人のために働いて欲しい」と訴えられたことから、献眼、献腎、献血に力を入れられておられるようです。例会は月2回と聞いています。
 さてロータリーに戻ります。
 シカゴでロータリークラブが誕生して今日までに117年が経ちました。当初一業種から一人のみ入会できるとか、毎週例会を開くとか、女性は入会しないことになっていたようです。この女性の入会も1984年あたりから女性もいいということになり、さらに多くの取り決めが緩和されていきました。
 入会される会員は皆それぞれ立場が違うわけで、とにかく会費を払いメークアップをしながら例会に出席するのが精一杯の人、例会に出席することをむしろ楽しみにしている人、積極的にロータリー活動をする人と様々です。
 創始者ポール・ハリスという人が言われたように寛容の精神でお互いの仕事への理解を深め、西条ロータリークラブが明るく共に成長出来るようでありたいと思いますし、草の根運動的な活動であっても、皆で力を合わせれば世界理解、世界平和をすすめることに少しは貢献できるのではないかと思っています。
 西条ロータリークラブは次年度創立60周年を迎えます。30年を一代としますと2代続いたということになります。そして第3世代すなわち若返りが望ましいという状態にあり、是非若い人に西条ロータリークラブに入会していただき、これからの新しいロータリー像を築いていただければと思っています。
 ご清聴ありがとうございました。