【第2626例会】中学校訪問例会(2018年5月17日例会)

例会プログラム:中学校訪問例会(豊栄中学校)

藤田校長先生ご挨拶

藤田校長先生

ようこそ豊栄中学校においでくださいましてありがとうございます。豊栄町はちょうど広島県の中央に位置しておりまして、夏にはへそ祭りという行事が行われます。時間が有ればおいでいただければと思います。豊栄町といえば、もともと6つの地域が集まってできた町です。
豊栄町を流れている川は、一つは江の川、一つは沼田川、そしてもう一つは太田川に流れています。
一つ学校や生徒の自慢話をさせて戴きたいのですが、豊栄中学校は学校緑化運動に取り組んできました。
花づくりはもちろん、花を育てる土づくり、学校に植えられている樹木について調べること、間伐材の活用など、歴史の先輩方、先生方のみならず、地域の方々、森林組合の皆さんなどの本当にたくさんの方々に支えられて、こうした取組は脈々と受け継がれています。
去る4月27日(金)衆議院憲政記念館で、第12回みどりの式典が行われました。この式典の中で、豊栄中学校の緑化活動を永く継続してきた取組に対し、「緑化推進運動功労者表彰」として内閣総理大臣から表彰状をいただきました。
この表彰は日本全国から13の個人、団体が受けたものです。その中に本校の取組が認められたことを歴代の先輩方や地域の皆さんと共に喜び合っております。
続いて、平成30年度豊栄中学校『学校経営計画』全体構造図の上部の枠内に記載しております、学校経営方針と学校教育目標について話させていただきます。
学校経営方針とは、(こんな学校にしたい)ということで、「伝統を継承しつつ、温かなつながりと感動のある豊栄中学校教育の創造」という方針を掲げております。
又、学校教育目標というのは、(こんな生徒を育てたい)として、「よりよく生きる ~自律・貢献・感謝~ 」としております。
「自律」とは自分で考え、判断し、行動して、責任をとることができるということです。知っていることを使ってどうすればもっと良くなるかを考えることは人として素晴らしいことです。
「貢献」とは、自分の持っている力や技術を使って、他人を喜ばせてあげることです。人を喜ばせることのできる自分をみつけることはとても幸せなことです。
「感謝」とは、「ありがとう」と言えることです。喜んでくれた人から、「ありがとう」と言われると幸せになります。逆に言うと私たちが喜んだ時に「ありがとう」と言うと、言われた人は幸せになるということです。「ありがとう」が言える人は人を幸せにする力をもっているということです。「ありがとう」が飛び交う学校にしたいと思っております。
今日は西条ロータリークラブの方の仕事を通じてお話をいただくということで、私も楽しみにしております。
最後になりましたけれども、例会の貴重な時間を私の話に使わせていただいたことを、心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

出前授業前の様子
出前授業中の様子

会員出前講義

安武会員(中国電力㈱東広島営業所 所長)

「電力会社の仕事について」
みなさん,こんにちは。中国電力東広島営業所の安武です。
電気,ガス,水道,通信設備,交通網などは「ライフライン」と呼ばれ,私たちの生活や経済活動の基盤となっています。
東広島営業所では,約7万本の電柱や約3400kmの電線の維持管理,お客さまからのご依頼への対応が主な仕事です。電気を安定してご家庭や工場などに届けられるよう,24時間365日,設備を監視し停電防止と早期復旧に努めています。土砂崩れや地震等の大規模災害時には,自治体,警察,消防,自衛隊と協力して復旧活動を行います。
日本は燃料の殆どを海外から輸入しており,エネルギーの自給率は7%(2015年)しかありません。資源を大切に使うことが大切です。(日本のエネルギー事情,発電の仕組み,電力設備等を図や写真で説明)
切れた電線には高い電圧の電気が流れており,近づくと感電のおそれがあり大変危険です。感電や火事の原因になるので,お家の電気製品も正しく安全に使ってくださいね。
きょうは,電気のお仕事についてお話をさせていただきましたが,世の中にはいろんな仕事があって,お互いが支え合って私たちの生活が成り立っています。みなさんそれぞれ将来やりたいこと,就きたい仕事があると思いますが,そのためにもこれからも勉強や部活動に頑張ってください。
きょうはお話を聴いていただき有難うございました。

坂田会員(しまなみ信用金庫西条支店 支店長)

豊栄中学校の皆さん、こんにちは。
しまなみ信用金庫西条支店の坂田と申します。
世の中には本当にいろいろな職業がありますが、そのうちの一つ、お金を扱う仕事をしています。
今日は、お金や銀行についてのお話をご紹介したいと思います。
それではみなさんに、模擬紙幣を使ってお金を数えることを体験してもらいます。
お札は種類によって大きさが違いますので、銀行員は縦読み・横読みの2つの数え方をして、違う種類のお札が混じっていないか確認します。
銀行の職場では「現金その場限り」という言葉があるのですが、早く数えることよりも、正確に数えることの方が大切です。
百万円の厚さは約1センチあります。ということは1億円を積み上げると約1mになります。
お札は何種類あると思いますか?
1万円札、5千円札、千円札はよく見かけますので、3種類と思った人もいるかもしれませんが、実は4種類です。2千円札というのがありますが、私たち銀行員も滅多に見ることはなくなりました。
お札には一般的に肖像画が書かれています。肖像画とは、昔の有名な人の顔の絵です。今のお札の肖像画は、千円札が野口英世、5千円札、樋口一葉、1万円札が福沢諭吉です。
なぜ肖像画が使われているのか。
一番の目的は、「ニセ札」の防止です。私たち人間は、「顔」を認識する能力に優れているそうです。人の顔の微妙な違いや、わずかな表情の変化もしっかり認識することができるので、もしだれかが偽札を作ったとしても、そのお札の肖像画が少しでもぼやけていたり、少しでも違う絵柄になっていると、すぐに気が付くのだそうです。
また、最近のお札ではあまり関係ありませんが、昔のお札の肖像画ではどんな顔の人が多かったかというと、ひげを蓄えて、しわの多い年配の男性がよく使われていましたのもそういう理由からです。このようにお札の肖像画には、人間の能力を利用してニセ札を防ぐという意味があります。
お金の役割についてお話しします。お金の役割は3つあると言われています。
まず1つ目は、「交換を助ける」という役割です。リンゴを持っている人が、自転車をほしいと思っていても、自転車を持っている人がリンゴはいらない、と思っていれば、交換に応じてもらえません。でも、みんなが認める価値のあるお金なら、安心して交換してもらえます。
2つ目は、モノの価値を計る役割です。物々交換の場合だと、リンゴ10個と自転車1台を交換しているときに、リンゴではなくミカンの場合だと何個必要なんだと悩んでしまいますが、お金を使えば簡単に何円だと表現することができます。だからお店に並んでいる商品には、それぞれ値段がつけられています。
3つ目は、価値を保存しておく役割です。リンゴは時間が経つと腐ったりして価値がなくなってしまいますが、お金は腐ることはありません。しかも、貯めておいて、将来、何かを買うことができます。
つづいて銀行の三大業務についてお話しします。銀行の仕事は大きくとらえて3つの役目があると言われています。1つ目が預金を受け入れること、2つ目が融資(お金を貸し出すこと)、3つ目が為替、というものです。
すぐには使わないお金が手元にある、将来必要だけど、今すぐは使わない、というときは、みなさんはぜひ、そのお金を銀行に預けて下さい。これを預金と言います。
次に融資(貸出)ですが、これは銀行が皆さんからお預かりしたお金を、今すぐ必要としている人に対して貸し出すことです。個人の方に融資することもあれば、会社に融資することもあります。
3番目の業務は為替と言いますが、一般的には「振込」とか「口座引き落とし」と言った方がなじみがあると思います。
次にお金との付き合い方についてお話ししたいと思います。中学生の皆さんに今必要なことは、先生がおっしゃることにしっかり耳を傾けて、勉強することだと思います。お金は使えばあっという間に無くなってしまいますが、学校で学んだ知識・教養は、将来にわたって決して人に取られたり、持っていかれることはありません。
必ず大人になって役に立ちます。そしてしっかり働くことができます。そうすると、しっかり貯金ができます。毎月、一定の金額を積み立てることができます。そうするとお金を借りなくても大丈夫、となる可能性が高いです。ただ、「お金を貯める」と「お金を借りる」を比べた時に、どちらかが必ず正解とは限りません。もちろん、「お金を借りる」のは不安ですし、「お金を貯める」ほうが安心です。ぜひ「お金を貯める」方にチャレンジしましょう。
最後に、皆さんにお金を大切にしていただくことと、信用について、お話ししたいと思います。「1万円札はなぜ1万円なのか」という話、みなさんどう思われますか?それは日本の国民全員が、日本という国、政府を信用しているからです。ちょっと難しいかもしれませんが、日本という国が、「これは1万円だよ」と言っているから、そしてそれをみんなが信用しているから、1万円札は1万円という認識が成り立っているのです。そうです。お金は信用の上に成り立っています。さらに私たち銀行員は、お客様に対して、大切なお金を銀行に預けて下さって感謝しています。なぜ預けて頂けるのか、ということですが、それは銀行を信用して下さっているからです。銀行は地域の皆さんのおかげで成り立っている、銀行員はこのことに本当に感謝しています。どの職業も一緒ですが、ルールを守る、時間を守る、約束を守る、こういった基本的なことを守る、積み重ねることによって信用され、いろんな社会が成り立っています。豊栄中学校のみなさんもぜひ、当たり前だと思われるかもしれませんが、基本的なことを守って、中学校生活を楽しんでほしいと思います。
私の個人的な話になりますが、銀行員になってよかったなと思うことが1つあります。それは、お金は世の中すべての人に関係することですから、銀行で働くことによって本当にいろんな人に出会えて、いろんなお話を聞けて、いろんな人からいろんなことを吸収することができる、これが良かったなと思っています。
今年の春も、30数名の新入社員が新しい仲間に加わってくれました。みなさんも何年後かに社会人になるときは、ぜひしまなみ信用金庫に就職していただけたらありがたいです。お待ちしています。
今日はありがとうございました。