【第2611例会】年男の抱負(2018年1月11日例会)

例会プログラム:年男の抱負(前垣会員・廣幡会員・奥本会員)

< 奥本会員 >

奥本会員

今回本日のような場をいただき、「抱負」というものを今年の備えとして考える良い機会とさせていただきました。そして今年の目標を自分自身と向き合うことといたしました。
ビジネスにおいてもいろいろなことを手伝っていることもあって、本業が何なのかと聞かれることも多々ありますが、頑張っている人と夢を共有して、何かを成し遂げるというのは素晴らしいことだと思いますし、それが出来ているというのは本当にありがたいことだと思っております。面白い、興味がある、と言えば聞こえは良いかもしれませんが、単に流されているだけなのかと考えることもありますが,業界が違ってくれば出会う方々も考え方が大きく違う方も
いらっしゃったりいたしますので、それが勉強になっているということもあります。
そのような自分と向き合うためのヒントをくれたのがロータリーの「四っのテスト」でした。そこに書かれているものは、正に何か行動をおこすときに、自分自身に問いかけるべきものでした。
実はこれは僕の会社でも同じような状況になっていると常々考えていました。
我社は小さな製造会社なのですが、その中でも割といろいろな加工を行っていると思います。試作系の会社であれば、いろいろな加工をされるのは当然ですが、我々のような量産系の会社では同じものを大量に生産する方が当然生産効率も材料調達等においても有利ですので、利益を上げやすい体質になります。
これは技術者ではない僕が何もないところから製造会社を立ち上げて、まずは周りの皆様にお世話になるという所から始まったからかもしれません。まずは技術的な部分も含めて、教えていただきながら、それと同時に仕事をいただいていたという意味なのですが、技術屋ではなく便利屋へとなってしまったのかもしれません。そのため言われたことは何でも取り込み、それに対してはどのような状況であっても何とかやり抜いてきましたが、ある意味製造会社としてのポリシーがなくなってしまっているのかもしれません。先日職場例会で見学をさせていただいた富士機械さんのような歴史のある、立派な会社でも時代のニーズに応じて、製造されるアイテムが変わり続けていることを教わり、その教訓を我社にどう活かしていくかをずっと考えております。常に時代のニーズをキャッチし続けることはもちろん大事なことだとは思いますが、それと同時に会社や自分自身と向き合って、現状を把握しながら常に問いかけていかなければいけないと感じています。
もちろん売上や生産状況、社員の事等々の数字的なところは把握しているつもりですが、現在の我社の置かれているポジションが時代のニーズやその先の未来において、どこに位置づけられるのかということをしっかり把握していきたいと考えています。
ロータリーの目的にありますように、社会の役に立っ仕事をしっかりとしていくことがまずは奉仕の第一歩になるのではないかと考えています。まずは与えられた役職をしっかりと務めさせていただくことで奉仕へと繋がっていくのだと思い、実行していきたいと思っています。
もう一つの目標として、特に仕事でのことになりますが、徹底的に数字にこだわっていきたいと思っております。数字というのはデータの収集と分析です。
全くの独学ですが、統計学というものに興味を持っており、いろいろなことに活かしていけるように、少しずつ勉強をしております。
なぜそんなことを思ったのかと申しますと、ロータリーに関わらせていただくようになってから、奉仕とはなんぞや?といことをふと考える時があります。その中で思い出したのがナイチンゲールの「犠牲なく献身こそ真の奉仕」という言葉でした。「真の奉仕」と言い切られているところが印象的で頭に残っていたのですが、実際にナイチンゲールがどんな方であったのは詳しくは覚えておりませんでしたので、調べたところ、看護師として有名な方だと思っていたのですが、実は統計学者でもあり、彼女のあげた最も大きな業績の1つが、戦争に従軍した兵士の死因を集計した結果、戦闘で負った傷自体で亡くなる兵士よりも、負傷後に何らかの菌に感染したせいで死亡する兵士の方が圧倒的に多いことを明らかにしたことだったそうです。彼女はこのデータをもとに、戦争で兵士や国民の命を失いたくなければ、清潔な病院を戦場に整備するように軍のお偉方や政治家に迫ったそうです。
このエピソードを目にしてから、元々数字が好きだったこともあり、統計学のことを調べてみようと思ったことがきっかけです。
弊社のような小さな会社ではいわゆるビッグデータと呼ばれるような規模のデータを取り扱うわけではありませんが、誰もがコンピュータを使って自分に仕事がしやすいように工夫している中にはたくさんのデータが眠っています。それぞれの個人はそれを他人が見ても意味をなさないように思っていることが多々ありますが、違う目的で作成している別の者と同じようなデータをそれぞれが収集していて、結果的に根拠になるデータは一緒のものであったりします。それを個人個人が利用するだけではなく、データ自体はみんなで共有し、それぞれに必要な答えはそれを利用するように進めています。
社内的にシステムを組んでそれを実現しているところもたくさんありますが、システム外でさらに個人的に利用するだけのものを別で作成していたりもします。弊社ではなるべくそうしないようにしてもらっています。それによりそのデータの必要性と利便性を認識してもらうためです。
会社としてはまさにそれらのデータの分析こそが、売り上げの拡大、無駄な時間や費用の節約等をするための施策を決める重要なものさしなのです。
それ故、別々に考えるのではなく、元となるデータのどの部分を改善すれば求めている結果が得られるのか、それにより副産物的に改善につながることがあるのか、またはそれをすることで他に悪影響を及ぼすことがあるのかといったことが分かるようになります。
飲食や販売といった僕が手伝っている別会社でも少しずつ取り組んでいるところで、同様に見えてきているものがあります。統計学が最強の学問とも言われていることを少しずつ納得してきているところであります。
今年は、そういう分析的な手法も合わせながら自分と向き合って、より充実した一年を過ごしてまいろうと思っております。

< 廣幡会員 >

廣幡会員

今 年の抱負は、「お酒の席へ積極的に出席すること」であります。
私は、お酒が全く飲めないものですから、ここ数年はお酒の席へ出席することを敬遠しておりました。しかし、お酒の席でこそ、この私を成長させてくれたように思っております。24歳で善教寺住職を継職し、29歳で西条ロータリークラブへ入会しました。社会経験を積むことなく、ロータリアンになったものですから、良いこと悪いこと全てをロータリーで教わったと言っても過言ではありません。
入会して直ぐ、蜂谷直彦さま(白牡丹酒造監査役・大正5年生まれ)と、インターシティ・ミーティングの懇親会にて、お酒を飲み交わす機会がありました。私は、全く飲めず、もっぱら、蜂谷さんの話に耳を傾けていただけでしたのに、最後になって、「今日のお酒は、特別美味しかった!」と、満面の笑みで呟かれ、お酒の席で心と心を通わせる大切さを教えて頂きました。
藤本会長年度に、当時の佐々井幹事(造賀郵便局長)と、光州ロータリークラブへ訪問した時のことです。光州メンバーの方から懇親会にて、お酒を強要されましたが、その場を救って下さったのが、藤本先生と佐々井さん。私に代わって、私のお酒を全部飲んで下さいました。藤本先生と佐々井さんの男気に惚れ、今でも足を向けては寝れないお方であります。
前垣会長年度の片山幹事(県立リハビリテーションセンター所長)からは、頑張りすぎない、ゆるく生きることを、お酒を通して教えて頂きました。ある時のお酒の席で、「大将(前垣会長)はうるさいけ~、お酒を飲んだふりでもしときんさい!」と、あのいつもの口調で、私を諭して下さいました。
お酒の席では、良いこと楽しい事ばかりではありませんでした。ある時、前垣さんの家に招いて頂いた際、その場にいらしたのは、西条ロータリークラブメンバーだった牟田先生(広島大学学長)と出浦さん。その場で、年長者との食事のお付き合いの仕方について、厳しくお叱りを受けました。その時には、「コンチクショウ!」と正直思いましたが、前垣さんの私を思っての厳しい言葉に、後から有り難く思い直し、心からの感謝を感じ入ったことでありました。
お酒の席での心と心の交流は、その人の人間性をより豊かにし、生きる指針を与えてもらえるような気がします。
有り難いことに、次年度は、山田会長エレクトより副会長を命じられました。おそらく、お酒の席が増えるかと思いますので、予定をやり繰りして、最優先でお酒の席へ出席が出来ればと思っております。

< 前垣会員 >

前垣会員

みなさんあけましておめでとうございます。今年度、ガバナー補佐としてちょうど半年が終わりました。
昨年12月8日、イコモス(世界遺産に関する諮問機関であるICOMOS/国際記念物遺跡会議の国内委員会)が西条の酒蔵群を「日本の20世紀遺産20選」として登録しました。これは大変なことだと思っております。ご存知のとおり西条の酒蔵群が国の有権文化財として登録しました。これは何を意味するかというと、重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)を獲りたいということで永年準備してきたことです。というのも、酒蔵のような古い建物を守るのは大変なことなんです。最近も残念ながら、ある白壁の大きな蔵があっという間に壊されました。近所でも皆が悲しんでいます。倉吉で以前、地震がありましたが蔵は重伝建に登録されていましたし、糸魚川では大火災がありましたが保護対策が取られていました。これまで東広島市に対しては景観条例を作ってくださいとずっと言い続けてきたが、残念で仕方がない。
西条に恩返ししたいと思い、酒のまちを丸ごと博物館ということで話をするなか、たまたま日本遺産の話が出ました。日本遺産はオリンピックのための時限立法みたいなもので世界にアピールするため100箇所を選ぶ方向で東広島もエントリーするんでしょうが、重伝建とは別物で、市はこちら(日本遺産)の方がハードル低いからこっちで行くと言われ、ちょっとがっかりしたんですが、このたびの(イコモスの)話で世界遺産に向けた道筋が一つ残ったなと認識しており、世界遺産に向けて東広島のまちづくりを研究する協議会を作りましょうという話になっています。
これから新しい東広島を改めてもういっぺん、模索して作ろうじゃないかということで、私は一つのライフワークとして、皆さんからもいろいろご意見あれば、楽しく明るい豊かな東広島を改めて皆で語りながら作っていければいいなあと思います。ライオンズクラブのほか広島大学、近畿大学、広島国際大学などにも寄ってもらい、世界に冠たる酒蔵にしようと思います。実は、その大きな狙いは、酒のまちとしてもし世界遺産とされるとして、今はワインしか世界遺産は獲れていませんが、今後、ウイスキーやブランデーなど酒類のなか、西条が狙って行ったという話が出れば、アルコール飲料がどうあるべきかという議論になるかもしれません。
「酒のまち西条」と言っている以上、本当にこれしかない、東広島をアピールするのは。引き続きよろしくお願いします。